【感想】人喰いの大鷲トリコ

いーそいそい!!!!!!

トリコがあまりにも可愛すぎたよ。
そりゃもう隙あらば いーそいそい!!!(※撫でる時の掛け声)するよ!!!

ワンダと巨像、ICOを生み出してくれたチームの皆さんの作品で、
発売まで実に6年がかりとなった『人喰いの大鷲トリコ』をプレイしたよ。
プレイしたというか、着々と攻略していく様子をリアルタイムで眺めていたよ。
私がコントローラーを握ってやったことといえば、トリコをひたすら撫でることだよいーそいーそ。

ワンダと巨像でアグロに泣かされた人には、このトリコの可愛さだけで間違いなく勧められる。
ただあまりにも可愛らしすぎる分、戦ってる姿が心に痛いので注意して欲しい。
やめろ!! うちの子に槍を投げるな噛み付くな!!!

※ネタバレを含んでいるのでご注意ください。

ゲーム概要

トレーラー

クリア後に見るとどのシーンも分かって、この2分の間ですぐに涙ぐんでしまう。
トリコが……トリコが本当に良い子だったんだよ……。

ベスト盤が出たよ!!!

スペック
タイトル 人喰いの大鷲トリコ Best Hits
発売日 2017年12月14日(好評発売中)
ジャンル アクションアドベンチャー
対応フォーマット PlayStation®4/PS4®Pro ENHANCED
価格 パッケージ版 3,900円+税/ダウンロード版 3,900円+税
CERO B(12才以上対象)

プレイ感想

多分購入を迷う人が一番気になってることだと思うので先に書いておくね。
トリコさんは、多分生きてる。

多分、というボカした言い方しか出来ないのは、そういう終わり方だからだよ。
一緒に旅したトリコと確定出来るほどは見せないけど
状況的にはあのトリコだろうと思える感じの終わり方でした。
それにしてもトリコさんは可愛い。
ただ道中はとても痛々しいことにもなるのでこっちの心臓まで痛い。
しかしながら可愛い。めちゃくちゃ可愛い。守りたい、この困り顔。
っていう両天秤がぐらんぐらん揺れまくるゲームでした。

シナリオ

ワンダもICOもそうだったけど、トリコもあんな感じで、
明確なシナリオがどうだとか世界観の謎がすっきり解決するタイプではないです。
こう……
ワンダ終わった後に「ワンダ……アグロ……」ってめそめそしたり、
ICO終わった後に「ヨルダさん……」ってめそめそするのとまったく同じ後味で
トリコ終わった後はしばらく「トリコ……」ってめそめそしました。

イベントのような形で、少年とトリコがその場所に来るまでの経緯や、
何が起きていたのか何となく察するような内容が流れたりするのだけど
もっと大前提となるような設定はまったく明かされてない。
そもそも大鷲達のいる谷が何なのか、
明らかに人が入れる場所ではないところにそびえ立つ建造物たちの理由とか。
何しろ終盤に壊しにいったものは一体何なのかとかも。

このあたりの解釈や考察はプレイヤー側に委ねられているものの、
しかしながら明確に伝わってくるのは作品の謳い文句になっている「少年と大鷲トリコの絆」
トリコさんの可愛さはまた後ほどみっちり書くよ。

マップ造形・謎解き

そしてマップ造形や謎解きの感覚はICO。
何度か攻略サイトで確認しながら謎解きしていったかな。
灰褐色のそびえ立つ塔と建物を行き来しながらトリコと上へ上へ目指していきます。
ICOと大きく異なる点といえば、謎解きがトリコとの共同作業になること。

トリコの大きな体を生かして高いところに登ったり、
トリコが入れないところは少年があれこれギミックを解いて入れるようにしたり、
少年では渡れないところにはトリコが乗せて飛んでくれたり。
謎解きを繰り返す道中そのものがトリコとの絆を育む要素にもなってます。

少年が襲われるとトリコさん助けに来てくれるんですよ……。
槍を持った人形兵や、あんだけ毛を逆立てて怯えてた目のオブジェクトにも構わず飛び込んできてくれるんですよ……。
や、やめろうちのトリコさんに槍を投げるんじゃない。

トリコの可愛さたるや

とにかくトリコさんが可愛いんすよ。
どれくらい可愛いかっていうと、

これくらいですよ。

トリコの造形はパット見なかなか不気味さすらあるものの
(場面によっては目に光が当たらなくて、落ち窪んだ眼窩のみのようにも見えます)
もふもふの羽毛、不器用に動く前足や喜んで四足で飛び跳ねる動作の愛らしさや
常に目線で少年を追って背伸びしたり、追いかけてきてくれたりなどなど
とにかく動きが事細かで可愛らしい。
光をとらえた目が潤んでいることが分かるのもとても可愛い。

”トリコ”という生き物と旅をする

トリコは基本的にAIで動いてるので、プレイヤーからある程度指示めいたものは出せても
それをするかどうか、出来るかどうかはトリコさん次第。
ちゃんとギミックに対応しているところは反応してくれたりするけどね。

レビューなどで散見するトリコの言うことの聞かなさは、実はプレイ中まったく感じなくて、
トリコの賢さにただただ感嘆しながら遊んでました。
それはもう「”トリコ”という生き物と旅をする」感覚です。
この感覚を際立たせてくれるのが、前述したトリコの可愛らしさと細かな動作。

何か言ってるんだけど何を言ってるのか分からなかったり、
トリコさんが見てる方向に何かあるのだろうかと頭の上で一緒に空を眺めたり、
トリコがこちらに合わせるのでなく、こちらからもトリコに合わせる必要がある面が
すっごいこう…ペットと一緒に暮らし始めたばかりの頃を…思い出す…。

数年前に迷い子猫を保護したことがあって、
当時すでに10歳を越えた先住猫も居たので大体分かるだろうと思ったんだけど
子猫が言ってることさっぱり分からなくて驚いたことがある。
いや別に猫語はいまだに分からないんだけど。
言葉や行動をこちらが理解したから分かるのでなく、何となく分かるような感覚になっていたのは
先住猫がそれなりにこちらに伝わるようにしてくれていたからなのだと分かったんだ。
その時のことをなんだかとても思い出したよ。

このプレイヤーの思うがままには動いてくれないトリコだからこそ
最後の行動を自分で考えて、ベストであろう選択肢を選んだのだろうと思えて、
それでまた泣いてしまう。
そんでまたこのスタッフは、最後の最後のアクションをプレイヤーにやらせるのな!
あの一連の流れだけで、トリコと少年は確かに意思疎通が出来ており、
互いが互いを守ろうとして出した結論だと分かるのが一層つらい!つらい!!

今更ながらしれっと書いていたけど、
実在で実物で生身の子猫を彷彿とさせるくらい、トリコは生き生きしてた。
AIであろうとプログラムであろうと、信頼を寄せたらそれ以上のものを返してくれるし、確かに「通じている」と確信が持てる感触があった。
その事実だけでも、人喰いの大鷲トリコの出来の凄さがどれだけのものか改めて分かる。

再三だけど、ベスト盤が出てるよ!
トリコいーそいーそしよう。昼寝してくれるから。
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