【感想】バッカーノ!とジョーカー・ゲーム見ました。

タイトルだけは聞いていたバッカーノ!とジョーカー・ゲームを見たって言う感想だよ!
ネタバレも何も気にしないよ!!
どっちもamazonプライムで見放題です。

■バッカーノ!

オープニング

何しろこれだよ。真っ先にこれだよ。
ACCAとかビバップが好きならOPだけでも見ると良いよ。
そして登場人物の多さに慄くと良いよ。
で、音楽が気に入ったら本編も見てみると良いよ。
あとは気付いたら全話観終わってるから、二週目に入ると良いよ。

群像劇 と言うらしい

特定の主人公を設定せず、舞台やエピソードによって視点を変えていく方法を群像劇というらしい。かしこさが1あがった。
ピースをすべてぶちまけ、分かるとこから繋げてくうちに何となく形が出来上がっていくパズルに似た構成。
しかもラストピースは一話にあるときたもんだ。
全話見終わってからの一話が格段というより、もはや別物の域で面白い。

人物と年代が切り替わり、何なら同年代の時空列を遡りながら物語が展開していく。
新たなピースを得つつ、全話で得たピースが何に繋がっていたのか種明かしのように見せられ、
じわじわと手元に揃っていく全容を眺めるのがまあ楽しいこと楽しいこと。
何がどれに繋がっていたのか、どのシーンの前の状態を今見ているのか、
情報がものすごい量で展開していってとても追いつけないと思っていたのに
気付けばちゃんと登場人物も把握して何がどの順序で起こっていたのかも把握出来るってすごい構成だなぁ。

多分こういう構成すごく好みなのではと見ながら思ってたよ。
のは、フォーカスが当たる人物が話毎に異なっていて、別視点からの話で得ていた情報も手元にあることがあって
そういう状態で見ている登場人物は行動や表情なんかの「今見えている箇所」以外のところまで見ているようですごく楽しい。
このキャラクターと視聴側の距離感がとてもちょうど良い。
こう言うとちょっとおかしいかもしれないけど、すごく純粋に好みや興味に振り切ることが出来る。
もちろん「あ、この人クズい」ってのも居るんだけど、
妙に情に流されないというか演出に流されないというか。
距離感を保ったままで楽しめる感覚がすごく新鮮だった。
描写が割とフラットだったからなのかなあ。
あっという間にイッキ見出来てしまうほど楽しかったのだけど、没入し過ぎて残る妙な疲労感はなくて
(その疲労感も込みで面白い作品もあるんだけど)
様々な角度に仕掛けられたカメラの映像をつなぎ合わせて見ているような、
この「作品」と「視聴側」の距離好きだなぁ。

ハッピーバースデイ!

顔面潰れるまで殴るわ、線路の紅葉おろしするわ、いたいいたいいたいの連発なのに、
まあまあともあれ生きてるじゃあないか、生まれているじゃあないか、みんなハッピーバースデイ!!で終わるこの潔いエンドよ。
ものすごい量の人が死んでいってるし、なかなかエグい設定も多々ある中で
このド明るいEDが見られたのがすごく良かった。視聴後の精神状態がすごく良い。

第13幕 不死者もそうでない者もひとしなみに人生を謳歌する

バッカーノ!全編で素晴らしいシリアスクラッシャーをしてくれた天使たちの図。
※プライムで紹介しようと思ったら彼らのお土産お届けの図しかありませんでした。

■ジョーカー・ゲーム

顔が良い(第一声)

スパイの皆さんが等しく顔が良い。
キャラクターの見分けなど不要。
何故なら彼らは市井に紛れ秘密裏に活動するスパイだからだ。
いまだにEDでスタイリッシュに格好良い彼らの名前が分からない。君は誰だ。顔が良い。

基本的に一話完結で、スパイの皆さんがそれぞれ頑張っている姿を追いかけます。
一話あたり出て来るスパイもひとりなのでキャラクターの見分けも不要。
スパイに過去など要らぬ! 何なら人格も要らん!! とばかりの潔い描写であることよ。

面白いのは、あくまで彼らの立ち位置は「スパイ」なんだ。
スパイの話に完全に振り切ってる。
視聴者に見分けがついてもつかなくても、彼らが細かく何をして何を探っているのかも、
実はそう重要ではなく、ただただ「スパイ」が暗躍している。
トラップの中に入り込んでさらにトラップを仕掛け返したり、
不測の事態の中ですら剥がれないスパイの仮面の格好良さったら!

ロビンソン

で、ジョーカー・ゲーム見てるよ!って流したら ロビンソンをよろしくね!っておもちもちもちの人に言われて
とても楽しみに見た5話・ロビンソン。
これすごく面白かった。
ジョーカー・ゲームはスパイの話なんだと叩き込まれたような気がする。
何重にもある策略や思惑を手際よくすり抜けていく様子を見られる快感は他話でも充分堪能出来るんだけど
ロビンソンの何が面白かったって、
スパイは行動や役割を指すものではなく、もはや「スパイという生き物」なのだということ。
生き物であり生き方なのだということ。
静かな緊迫感の中に詰め込まれていてもうホント格好良かったロビンソン回……。
どうでもいいけど、やつれて目の下にクマが出来た殿方にときめく女子は見てみると良いと思うよ。

そして最終話までの流れ

スパイとして暗躍してスパイとして死んでいくキャラクターが居て、
スパイから人間に戻るキャラクターも居る。
この最終話までの流れと、最終話もすごく良かった……。
最終話がすこし異色だったのは、これまで人格も過去もまったく触れられなかったスパイである彼らに
やっと触れられた回だったからなのかな。
だから余計に、これまで見ていたものがスパイの話だったんだっていう印象が強くなる。
派手な銃撃戦だとかアクションシーンとかは殆どないのに、
(なぜならスパイは目立っちゃダメだから)
だからこそいかに目立たず、印象にも極力残らず、さらにその一環として相手も自分も死なないようにと
めちゃくちゃ静かに事を進めていくスパイたちがホント格好良かったよ。

ジョーカー・ゲーム 2018年カレンダー

見てこの、等しく顔が良い様子。

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