【商業BL】好きな作品の話。

商業BLの話しかしないよ。
苦手な人は気をつけてね。
好きな作品と作家さんが増えたのでねちねちと話すんだ。話すったら話すんだ。
もともと感想も色々詰め込むために自由に書けるように作ったMEMOブログだよ!

 

現状、こんな感じなので、

そろそろ良いだろうかと思って。
発散しないと溜まって死んじゃう。
いや、シリーズものとかね、分冊版とか含んでるからね、純粋なタイトル別ならもうちょっと少ないからね。

でもそこまでえろい部分には触れないです。
好きな作品の好きなトコをひたすら書いてるだけです。うへへうへへ、何の作品から書こう。

 

※表紙画像を気にせず表示したい関係でRentaアフィリエイトに飛びます。
※注文しやすい情報をなるべく掲載しておくので、気になったらAmazonでも本屋でも電子書籍でも何でも好きな所で買ってね!

 

坂の上の魔法使い 全3巻完結済続編連載中 
坂の上の魔法使い

坂の上の魔法使い

[著]明治カナ子

著者:明治カナ子
発行:大洋図書
レーベル:CRAFT SERIESミリオンコミックス

正直、ツイッターで十二分に騒いでいたので、詳しくはこちらをご覧ください。

大好きなんです。

ジャンルとしてはBLなのだけど、そして何度でも言うけれど上質なファンタジーとして楽しめるステキな作品。
続編も始まったよ!楽しみだよ!
万能ではない魔法使いが好きだったり、男前な王様が好きだったり、疑似家族が好きならとても楽しめると思う。
特に親ばかのリー様はとても可愛い。前向きに霞を立ち食いするラベル君も可愛い。
親ばかのリー様特化のスピンオフもあるよ。至れり尽くせりかよ。

 

500年の営み 全1巻
500年の営み

500年の営み

[著]山中ヒコ

著者:山中ヒコ
発行:祥伝社
レーベル:onBLUE comics

 

ふぬ゛う゛……っ(読み返して泣いてる)

コールドスリープで足掛け500年を過ごした青年と、青年の想い人に似せて作られた出来損ないアンドロイドのお話。
500年の年月が早送りで過ぎる世界観の中だからこそ、本当に大切にしたいものだけが抽出されたような作品です。
読み返す度に、えづくほど泣かされます。
弱い……私は本当に、こういう話にとても弱い……。

この作品の何が好きって、毎回どこに泣かされるかって
有機物だろうが無機物だろうが、それが模造品であろうが未完成品であろうが、
それでも人はそれを愛して守って、大切にしたくなるのだという事が、とても真正直に描かれているところ。
アンドロイドだから違うのではなく、想い人のコピーだから違うのではなく、
出会い変化をする中で育んだものを大切に描き切ってくれること。

アンドロイド作品によくある「でも人じゃないだろ」っていう切り口ではないところが最高に好きなんです。
そして「人になりたい」というアンドロイドでないところもすごく好き。
人だろうが人じゃなかろうが、生きてようが生きていまいが、それを通り越して愛するのだという回答が大好き。
この、恋うる人に向ける愛も、慈しんでいるものに向ける愛も、大切にしているものに向ける愛も
全方向に向けた視点の優しさが本当に魅力的で、心臓鷲掴みにされて、ふぬ゛う゛って泣かされる訳です。

作中で愛らしいロボが「人が人似のアンドロイドを作らなくなったのは醜かったからだ」と言っていたけれど
これはもうエスパーでしかないけれど、
結局人はそれを愛してしまうから、作れなくなったのではないかと思ってしまうよ。
あれだけひたむきに人を求められたら愛したくなってしまうし、守りたくなってしまうもの。

 

 

雨降らしの森~この世界で貴方と~ 全2巻完結済
著者:いもあん
発行:オトメチカ出版
レーベル:BL★オトメチカ

舞台は異世界。現代から迷い込んだ「迷い人」と、迷い人をもてなす「世話人」のお話です。
いもあんさんのこの迷い人シリーズも好きで追いかけてます。

迷い人シリーズの中でも雨降らしの森は、異世界に飛び込んだリーマンの迷い人が、世界に馴染んでいく様子が本当に丹念に描かれています。
言葉を覚え、歌を覚え、慣習を覚え、やがて仕事をはじめてその世界の中で「生きて」いく。
真っ向から、真摯に自分の来た世界で出来ることを始めて向かい合っていく様子がすごくすごく好きなんです。
この、違う世界の中で自分を変えながら丁寧に順応していく姿。
世界の異物だからこそ特別である「迷い人」でなくなった時に、自分は何者になるのかという姿勢。

この作品の最高なところは、異世界 居心地 良い。 ってところなんですよ。
そう、居心地がとても良い。
とてもとても大切にしてくれる。喜んでくれる。
自分がいることを有り難いと言ってくれる人がたくさんいる。
実際それらは当たっていて、迷い人である主人公の能力は多くの人の役に立ち、多くの土地を助けてきている。

しかしそれは、特殊な「迷い人」だからであって、それこそ突然降って湧いた幸運装置のようなものです。
では自分が本当にここにあるためにはどうしたら良いのか、迷い人ではない自分がどうしたらこの世界に向かい合えるのか、その方向に舵を切った主人公の姿がすごく良い。

それは返礼の意味もあるだろうけど、そんな綺麗事だけではなく、
フィフティ・フィフティの関係性を持って世界にいるために必要なことで、この描かれる揺らぎが本当にすごく良い。
特別なものであることが嫌な訳ではなくて、特別であるための理由がないと不安なんだ。
逆に特別でなくなった時のための理由もないと不安なんだ。
その淋しさや空虚さを埋められるだけの理由が手元にないと、不安なんだ。

またこのね、この迷い人と世話人の関係がすっごく良い。
そもそも根本的に迷い人は世界が違うのだから言葉は通じない。
でもはじめに出会ったひとりだけは、意味が通じる。
だから最初のひとりが世話人となって迷い人の世話をする、というのが仕組みです。
迷い人になるのも偶然だし、世話人になるのも偶然。
迷い人だから歓待される。世話人だから親しくなる。
分かりやすい枠組みと関係性だから「では他の人が偶然そうなっていたら」と考えた途端に、好意も行為も突然頼りないものになってしまう。
なかなか意地の悪い問答でもあります。
では、そこを通して個人で向かい合うなら?
枠組みや仕組みを通り越した先で向かい合うにはどうしたら良いのか。

 

そしてこの作品の醍醐味であり、一番好きなのは、エンディング。
エンディング。エンディングが素晴らしい。
ラスト数ページで一気に持っていかれました。
迷い人と世話人っていうマンツーマンの関係だけではなく、そのベースにある世界の着地点として、すごくすごく素晴らしい。
理由を求め続けて、着実に実績を重ねてきて、ある理由も向かい合えるだけの理由もしっかり手元にたぐり寄せた上でのあのエンディング!!
ネタバレになっちゃうから言えないよ!!!

愛してるからオールOK、君が必要としてくれるならそれでOKなんて言えない弱さと
向かい合うための理由を着々と重ねていく強さが、とても愛しい。

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