蝶の毒 華の鎖【R18】/ご紹介

投稿日: カテゴリー: 商業ゲーム

諸君、私は昼ドラが好きだ。
華やかさの裏をドロドロと流れ行く暗い思惑が好きだ。
愛するが故の狂気が好きだ。
よろしい、ならば蝶毒だ。

蝶の毒 華の鎖 (R18)をプレイしました!
発端は一体どこからだったか。
ツイッター上にじわじわと広がり、
そして仕事人ブルーと打てば響く乙女ゲ引き出しのグレイが私にトドメを刺したんだ。
ブルー『テンション上がってやりすぎて、こらっ!されるゴールデンレトリバーがいるよ』
グレイ『○○(登場人物)はヤン様系』
体験版DL余裕でした。
買い物かごシュートも余裕でした。
大型犬はいかんよ。ヤン様もいかんよ。
買わない理由がないもの。
お急ぎ便しちゃう程度には楽しみにしていました。へへへ。
ようやく各EDが揃ってきたのでご紹介でございます!!
とりあえずネタバレは無い範囲だと思います。


■蝶の毒 華の鎖【R18】
※再三申し上げますが、蝶毒はR18なので色々ご注意のほどを。
※当ご紹介ではエロ関係にはほとんど触れていません。
公式様はこちらから!
aromarie
*物語*
時代は東洋と西洋の文化が交じり合う大正。
戦争の好景気で熱気を孕んだ華々しい時代の中、困窮を極めている主人公家。
そんな中で催された主人公の誕生日パーティーから
主人公の転落人生が幕をあけます。

そして転落途中辺りから物語はスタート。
ラブロマンスというよりは、ラブサスペンスに満ちた物語です。
ここから上昇を果たすか、ドン底まで落ちるかは、プレイヤーの選択次第。
攻略対象となるキャラクターは5名+1名。
残りの1名は、攻略と言うよりは物語の流れでEDを迎えるパターンもある、というキャラクターです。    
■基本システム■
蝶毒は選択形式で文章を読み進めるノベルゲータイプです。
この選択の繰り返しでEDにじわじわと分岐していきます。
ユーザーインターフェースも非常にシンプルで直感的に進めていけました。
基本的にはセーブとロードさえ出来ればどうにでもなるもんね。
*基本進行*
上述した通り、選択でEDが分岐していくのでステータスもパラメーターもありません。
自分磨きをしながら意中の男性を落とす、というタイプでは無いのです。
そういう点は、おうひとの進め方がとても似ています。
そして一度読んだ文章はスキップ可能なので非常に周回もしやすい仕様になっています。
*エンディング*
各キャラクターのEDは、大体3~4個。
基本的には ハッピーエンドの他は全部バッドエンドです。
そして号泣ポイントはバッドエンドに凝縮されてるよ!
心してかからないと、痛い目見るよ!
意外とバッドEDも大丈夫だなとか、いけしゃあしゃあと言ってた自分を殴り倒したい。
藤田のバッドEDは、あれ藤田が俺得の藤田ハッピーEDだったんだよ。
お前はその後、斯波さんEDで1時間ガチ泣きするんだよと言ってやりたい。
翌日目腫らしちゃったよ。
キャラクター絵と声、音楽や全体の雰囲気を楽しめる体験版は公式サイトからDL出来ます(*´∀`)ノ
■そして情熱ほとばしる■
素晴らしい。
素晴らしいよ蝶毒!!!!
ええとええと、もう、どこからこの素晴らしさを讃えようか!!!(*゚д゚)=3
この素晴らしさを、一言で表現するならば
『周回をする度に面白くなる』
この1点。
いやもっとあると思うんですが、私が推したいのはこの1点。
*周回を余儀なくされるゲーム*
周回をする度に面白くなる、と書きましたが、
そもそも蝶毒は、周回を余儀なくされるゲームでもあります。
と言うのも、攻略キャラクターの一人に、ED制限がかかってるからです。
他EDを終了した後でなければ解放されないルートがあります。
EDは変わりますが、基本となるシナリオは変わりません。
なので、何度も何度もキャラクター達の登場を見て、似たやり取りを繰り返します。
しかし1回目よりは2回目、2回目よりも3回目と格段に面白みを増していくのは
蝶毒のキャラクタースタンスにあると思います。
*すでにそこにある『完成されたキャラクター』*
蝶毒でプレイヤー側が行なえるのは、分岐時点での選択。
これだけです。
自分磨き一切ないよ。
磨く必要が無いのか、磨いたところで揺らがないのか、
問われたら私は後者と答えます。
そしてその選択の積み重ねが、取り返しのつかないところまでEDパターンを広げてくれます。
しかも分岐がトゥルーEDに繋がっているのか、逃してしまったのか、選んだ時点では全然分からなかった。
バッドEDに辿り着いた時の「どこから間違えてしまったんだろう」感の生々しさ。
私はどこで間違えたのかしら、どうしてこうなっちゃったのかしら。
この、些細な積み重ねで展開が変わるところが、本当にすごい。
決定的なモノがなく、徐々に徐々に離れていく。
……決定的なモノというのは少し語弊があるかも知れないな。
確かに、主人公にとっては些細な選択肢や会話であっても、
登場人物達にとってはすべてに意味がある。
それもこれも全て、キャラクター達が主人公の目の前に現れた時点で完成されているからこそ。
キャラクター達は全員、それまでの歴史と背景を持ってます。
初対面から関係を育んでいくタイプのゲームではなくて、
それまでの経緯があってここにいるキャラクター達だからこそ
本当に些細な出来事でまったく別の結末を迎えてしまう。
実は各キャラクターの身分やポジションは登場からかなり明確で、
むしろ醍醐味となるのは『何故』主人公の側に居るのか、という部分。
まるで偶然のように佇みながら、彼らは全員理由を持っています。
単純な個性や性格という意味ではなくて、もっと根本で生まれ持ったものと、
それを持たされたが故に辿ってきた経緯があります。
主人公に対する劇的な印象の変化と言うのは、キャラクター達は恐らくしていません。
行動は変わるけれど、行動の変化の根底にあるのは、
それまでキャラクターが持っていたものです。
培ってきた感情であり、自分を形成した諸々であったり、
そういうものを抱えたキャラクターと主人公が交差した瞬間からプレイヤーが参加した、という印象です。
キャラクターのEDを追うシナリオを進める度に、少しずつそのキャラクターの過ごしてきた時間が露出してきます。
何を抱えていたのか、何を思っていたのか、何故ココに居るのか、
それらがじわじわと明るみに出てくる訳です。
また、過去は変えられない辺りが良いよなあ、蝶毒。
*掻きたてられる憶測*
前述した通り、蝶毒は周回ゲームでもあります。
○○攻略ルートのスタート地点はココ!という変化はありません。
同じシナリオと出会いを、何度も何度も繰り返します。
(同じ、と言って良いのかなと悩む部分はあるのですが、メイン分岐となるような箇所までは
 ほぼ一本道と言えるシナリオです)
しかし。しかし、本当に上手いと思うのは、
同じ出会いをして、同じ話をしているのに、プレイヤー側の印象がまったく異なってくる点。
出てくるキャラクターは皆同じ。
交わす会話も全部同じ。
反応も全部同じ。
一部ラスボス(笑)を除いて、全部、全部、起こっている出来事は同じなんです。
でも確実に、初回に見た時よりも、二人目・三人目のEDを見てから見るシナリオは全然違う。
キャラクター達へ掻き立てられる憶測が凄まじい。
ただ佇んでいるその姿から
一言も言わないのに、一言も言わないからこそ、
そしてEDであれこれ知ってしまったからこそ、
何故言わないのか、言えないのか、言いたいのか、言いたくないのか、
そういう憶測が暴風のように吹き荒れるんです。
多分この感覚は、かもかてにもすごくあると思う。
特に殿下とヴァイル。
初回プレイ時の殿下・ヴァイル印象と、
外伝を読み進め、愛情~殺害までフルコンプした後で見る殿下・ヴァイルの印象ってホント全然違う。
初回では何とも思っていなかった何気ない一言が、
本当は物凄い涙腺直撃ポイントだったと知ってあばばばばする感覚とすごくよく似てる。
似た感覚はエニスにもあるな。
だから蝶毒にもどっぷりいけたような気もする。
ただかもかてと決定的に違うのが、周回前提で作られているとしか思えないシナリオ進行であること。
何度も繰り返したはずの会話にすら、別の意味を何重にもエスパー出来てしまう恐ろしさ。
そしてこの周回とキャラクターへの憶測の嵐が吹き荒れた頃に、
ようやく解放されるラスボスルートという鮮やかさと言ったら。
このシナリオを最後に持ってきた製作陣の皆様に、頭が上がらない。


……( ´ω`).o0(暴走しすぎた感じがする)
しかもまだ足りない気がする。
実はまだまだご紹介したい点はあるんですが、
長々しすぎてこの時点でもうおなかいっぱいになってんじゃねーのっていうね。
あ、主にご紹介したいのは、
斯波さんの素晴らしさとか
斯波さんの可愛らしさとか
斯波さんの健気さとか ですよ(*´∀`)
斯波さんまじワンコ。フルワンコ。斯波ワンコ。
土日含めて3日間でほぼフルコンプまで一気に走っていけた物凄い誘引力のある乙女ゲーです。
攻略はほとんどwiki頼りだったので、
何でこの選択肢でこのルートに流れたのか辺りをじっくり見てみようと思います。
あ、再三申し上げますが、R18です。
しかもどちらかというと 「ちょwwwwおまwwwww」 という性的な趣味をお持ちの方が非常に多いです。
しかしなー、この「ちょwwwwwおまwwwww」な性的な趣味ですら、
キャラクター像にマッチングし過ぎてて……!!
この作品自体は、個人的にはR18箇所を抜いた全年齢でも出して欲しい位好きなんだけど、
それじゃ魅力が損なわれてしまうと思うほどマッチングしてて。
そして完全に触れ損ねた愛すべきキャラクターの皆様については、
また別記事で長々と。ねちねちと。追いかけてみたいと思います。

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